HONEYBEE(2)~ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル~
ジューンブライド
「おかえり、ママ」

「只今、莉緒」
残業で遅くなった私を母と莉緒が出迎えてくれた。

「きのうやいた甘くないクッキーはちゃんとあげたの?ママ」

「うん…」

「そう言えば、遅くに二人でクッキーで焼いていたわね…葵」


昨日の夜、先に寝てしまった母が思い出したように言った。

「まぁね」

「大事な取引先の人にハンカチを借りたお礼に焼いたのよ」

「へぇー…そうなの…葵も色々と大変ね」


「駅前のコンビニでアイス買って来たから…食べよう。莉緒」

「えぇ~っ!?さっき、はみがいたのに・・・」

「そっか歯磨きしたのか…じゃ明日のおやつに食べなさい。莉緒の分は残しておくから…」


「うん…」

「ママも帰って来たし…莉緒ちゃん・・・おばあちゃんとねんねしようか・・・」

「うん」

「葵…夕食はテーブルに上にラップしておいてるから…味噌汁は温めて食べて」

「うん、いつもありがとう…お母さん」



< 63 / 171 >

この作品をシェア

pagetop