耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
今まで感じたことのない感覚に戸惑って、何とか怜に止まってもらおうと、必死に口を開いた時、鎖骨の下辺りにチリっとした痛みを感じた。
「いっ、」
きつく吸われる痛みに思わず声を上げた時、やっと怜が顔を上げた。
美寧の瞳に溜まった生理的な涙を、怜がそっと口で吸い取る。
「すみません、少し痛かったですね」
申し訳なさそうに言われて、美寧は素直に頷いた。
「でも、ちゃんと虫よけはしないといけませんから」
「虫よけ?」
美寧は小首を傾げる。確かにまだ蚊は沢山いる。でも、今日は公園でスケッチをするために、ちゃんと虫よけ対策もしてきた。
「ちゃんとスプレーしてきたよ?」と言った美寧に、怜は微苦笑を浮かべた。
「普通の虫ならそれで大丈夫です。俺がしたのはそれでは効かない《《虫》》対策です。お守り、のようなものだと思ってください」
「お守り?」
「そうです。可愛すぎるミネのことを心配する俺の“お守り” ―――受け取ってもらえますか?」
さっきのどこが一体“お守り”なのか、自分にはさっぱり分からないけれど、(怜がそう言うからにはきっとそうなのだ)、と美寧は素直に頷いた。
「良かった」
瞳を細めて微笑むいつもの優しい怜の笑顔にホッとして、美寧も笑顔を返した。
「いっ、」
きつく吸われる痛みに思わず声を上げた時、やっと怜が顔を上げた。
美寧の瞳に溜まった生理的な涙を、怜がそっと口で吸い取る。
「すみません、少し痛かったですね」
申し訳なさそうに言われて、美寧は素直に頷いた。
「でも、ちゃんと虫よけはしないといけませんから」
「虫よけ?」
美寧は小首を傾げる。確かにまだ蚊は沢山いる。でも、今日は公園でスケッチをするために、ちゃんと虫よけ対策もしてきた。
「ちゃんとスプレーしてきたよ?」と言った美寧に、怜は微苦笑を浮かべた。
「普通の虫ならそれで大丈夫です。俺がしたのはそれでは効かない《《虫》》対策です。お守り、のようなものだと思ってください」
「お守り?」
「そうです。可愛すぎるミネのことを心配する俺の“お守り” ―――受け取ってもらえますか?」
さっきのどこが一体“お守り”なのか、自分にはさっぱり分からないけれど、(怜がそう言うからにはきっとそうなのだ)、と美寧は素直に頷いた。
「良かった」
瞳を細めて微笑むいつもの優しい怜の笑顔にホッとして、美寧も笑顔を返した。