耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
突然のことに驚いた美寧が声を上げるよりも早く、怜の舌が入ってきた。
逃げる間もなく舌を絡め取られる。
「んんっ、……」
荒々しく貪るようなくちづけ。
いきなり深く激しく“特別なキス”をされるのは初めてのことで、美寧は戸惑った。
反射的に引っ込もうとする舌を吸われて引き出され、裏も表も全部舐め取られる。
その度に、ゾクゾクと得体の知れないしびれが腰から這い上がって、力が抜けそうになる。
舌だけではない。歯列、頬の裏側、上あごも、くまなくなぞられる。まるで何か悪い“菌”や“汚れ”を“きれいにふき取るように。
「あ、ふ……んん、はっ………」
くぐもった声が漏れ、足りない酸素を求めて喘ぐ。
与えられた刺激と息苦しさに、美寧の瞳に生理的な涙が滲み始めた頃、やっと怜の舌が出ていった。美寧はふぅっと大きく息をつく。呼吸が楽になってほっとするのに、なぜか少し寂しい。
まだお互いの唇がかすかに触れ合うくらいのところで、怜が囁いた。
「傷になってます———」
(傷?何が———)
そう思った瞬間、美寧の下唇を怜の舌がペロリとなぞった。
「ぅみゃっ!」
「ずっと噛み締めていたでしょう……?少し切れています」
怜は美寧の唇の噛み跡のことを言っているのだ、と美寧が気付くのと、怜が再びその唇を塞ぐのは、ほぼ同時だった。
いつもなら、美寧が苦しそうにし始めたところでキスは終わる。けれど、今の怜は、なかなか美寧の唇を離そうとしない。いや、むしろ、これからが始まりだった。