耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
「じゃあっ、れいちゃんはっ!?れいちゃんにとっても、私が帰った方が良かったの!?」
反射的にそう叫んでいた。頭で考えても出てこなかった言葉を、心のままに。
「いやだよっ……『手放す』なんて言わないで。私はずっとここに、れいちゃんのそばにいたい!私はいなくならない!ずっとここにいるよ、れいちゃんのそばにいる!離れ離れなんて絶対にいや!もしれいちゃんがどこかに別のところに行くのなら、私も行く!ずっとついて行く!帰れって言われてもぜったいに帰らないんだから!」
「ミネ……」
「れいちゃんが私のことを一番に考えてくれてるのは分かってる。でも……でもっ!それじゃあ、れいちゃんのことは誰が一番に考えるの?れいちゃんはいつも自分のことは二の次にしちゃう。れいちゃんがつらいのは私がイヤなの。つらいのっ!———私に出来ることは少ないけど………でも!ずっとそばにいることは出来るよ?」
怜の瞳が、今にも泣きだしそうに歪められる。
美寧は怜の背中に手を回し、その腕にぎゅっと力を込めた。
「ねぇ、れいちゃん。知ってる?———私、れいちゃんが拾ってくれたおかげで、こんなに元気になったんだよ?出来るようになったこともたくさんあるし、新しいこともいっぱい覚えた。色々な人と出会って少しだけ強くもなった。だからきっと、お父さまとも逃げずにちゃんと話し合うことが出来たの………」
美寧は、怜の体に抱き着いたまま顔だけを上げた。切れ長の瞳の奥が、かすかに揺れているのが見える。
「私が強くなれたのは、れいちゃんのおかげ。れいちゃんが作る料理が、優しさが、……今の私を作ったのっ」
怜の体がピクリと跳ねるのが伝わってくる。
美寧は見開かれた切れ長の瞳を見つめながら、はっきりと言い切った。
「だから、れいちゃんは欲張りになってもいいの!———欲しいなら全部あげる!最初から……拾ってもらった時から、私は全部れいちゃんのものだもんっ!」