耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
「こら、———噛んだらダメだって言ったでしょう」

顔を上げた怜が美寧の唇にちゅっとくちづける。
軽いキスかと思いきや、ペロリと(あわい)を舐めた舌が、また美寧の口に忍び込んできた。

「はっ、むん~~っ、」

上あごをぐるりとなぞられて、くぐもった声が漏れる。()()められていた両手がふっと自由になり、すがるように怜の背中にしがみつく。

甘いしびれが体の中から広がっていく。
波紋のように、真ん中から外側に、そして外から中に。

少ししてから離された唇で、はぁっと息をつくと、胸のしめつけがふわっと軽くなった。

「え、———やっ!」

するりと垂れてきた肩ひも。

美寧の反応に一瞬動きを止めた怜。けれどそのまま、邪魔なものを取り除こうと美寧の胸の上で浮いている下着に手をかけた。

「やっ、だめっ……」

美寧はとっさにそれを押さえた。胸を全部見られるなんて聞いてない。

こどもの時に風邪でかかった小児科でしか見せたことがないそこを、今は外れかかった下着が申し訳程度に隠している。

さっきからずっと、他人(ひと)に見せることのない素肌を、怜に(さら)している。それだけでもとても恥ずかしいのに、その素肌を怜に触れられ、そのたびに想像もつかない反応を体が勝手にしてしまう。それがどうしようもなく恥ずかしい。

必死に羞恥に耐えているというのに、今この下着まで取られてしまえば、自分を隠すものはもうあと一つしかなくなってしまう。
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