耽溺愛2-クールな准教授と暮らしていますー
服を着ている時は細身に見えた怜の体は、こうしてみると自分とは全然違う。
広い肩、硬く逞しい胸、適度に割れたお腹。夏の間も長袖に隠されていた上腕は、美寧の倍以上あるかもしれない。

「これで大丈夫ですか?」

「え、あ、……う、うん………」

うっかり怜の体に見とれていた美寧は、何も考えずに返事をしてしまった。

(あっ、ちがっ!そうじゃなくって———)

そう思った時は、時すでに遅し。
美寧はぎゅうっと怜に抱きしめられていた。

少し強めの抱擁。ぴったりと隙間なく上半身が重なり合い、怜の固い胸と腕に包まれる。

抱きしめられた瞬間はびっくりして固まっていた美寧だったけれど、次第に緊張が解けてきて、ゆるゆると体から無駄な力が抜けていく。いつのまにか下着はなくなっていた。

(あ……、きもちいい………)

素肌と素肌が触れ合う心地良さ。直に伝わる体温。トクトクと重なる二つの心音。

衣服をまとっているときよりも密な触れ合いは、恥ずかしさをのぞいてしまえばこんなにも心地良い。
美寧は思わず「ほぅ」と息をついた。

美寧の肩から力が抜けたのを感じたのか、怜の手がゆっくりと美寧の背中を撫で始めた。
肩甲骨から腰まで、ゆっくりと大きく撫でられる。何度も背中を往復する手に、美寧の体から無駄な力が抜けていく。ごろごろと喉を鳴らして「もっと」と強請(ねだ)る猫になった気分だ。

美寧はうっとりと瞳を細め、怜の胸もとに頬をすり寄せた。怜の体がピクリと跳ねる。それに構わず、すべすべとした感触が気持ちよくて、何度も頬をすりつけた。
すると、頭の上から低く掠れた声が。

「ったく……あなたって、ひとはっ………」

「ん?」

小首を(かし)げながら振り仰いだ瞬間、くちびるを塞がれた。驚いて丸くなった瞳を閉じるのと、怜の舌が入ってくるのは同時。

美寧は怜の背中にしがみ付きながら、与えられる刺激に身をゆだねた。
< 346 / 427 >

この作品をシェア

pagetop