偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
「……うっ」
事実なだけに、なにも言い返せない。
ススメられて少しは摘まんだが、それよりも御津川氏に向かう熱い視線と、私に向かってくる興味津々の視線に落ち着かず、食べた気がしなかった。
「まあでも、これで李亜は俺の妻だって知れ渡ったから大丈夫だ。
レジデンスのジムやなんかもこれからは積極的に使えばいい」
「あ……」
知って、いたんだ。
レジデンスにはちょっとした公園規模の中庭の他、プール完備のジムまである。
彼からはなにも言われていなかったから、利用したくてもできずにいた。
「ありがとうございます」
「なんで李亜が礼を言うんだ?
もっと早く俺が、李亜を連れて行くなりしとけばよかったってだけの話だ」
くぃっ、とシャンパンのグラスを空け、彼が前菜のサーモンを口に運ぶ。
けれどその眼鏡の弦のかかる耳が赤くなっているのに気づいてしまった。
事実なだけに、なにも言い返せない。
ススメられて少しは摘まんだが、それよりも御津川氏に向かう熱い視線と、私に向かってくる興味津々の視線に落ち着かず、食べた気がしなかった。
「まあでも、これで李亜は俺の妻だって知れ渡ったから大丈夫だ。
レジデンスのジムやなんかもこれからは積極的に使えばいい」
「あ……」
知って、いたんだ。
レジデンスにはちょっとした公園規模の中庭の他、プール完備のジムまである。
彼からはなにも言われていなかったから、利用したくてもできずにいた。
「ありがとうございます」
「なんで李亜が礼を言うんだ?
もっと早く俺が、李亜を連れて行くなりしとけばよかったってだけの話だ」
くぃっ、とシャンパンのグラスを空け、彼が前菜のサーモンを口に運ぶ。
けれどその眼鏡の弦のかかる耳が赤くなっているのに気づいてしまった。