偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
「次のお茶会で亭主役を務めることになって……あ、お茶会といっても小規模なものなんですが」

これがあの日、御津川氏からラウンジに連れていかれたのと同じ、社交界デビューの一環だというのは理解している。
そしてそうなると、それなりの着物を準備しなければいけないわけで。

「そうか!
なら、着物を新調しないとな!
そうだ、ついでに何着か作るか!」

まるで、我がことのように喜び、彼は興奮している。
全部話さなくても察してくれるのは、とても助かる。

「あの。
お茶会用のだけでいいので……」

「なにをいう。
そもそも、李亜は着物が似合うんだから、もっと早くに作っておけばよかった……!」

非常に彼は残念がっているが、……そこまで?

「あのー、それで、その……」

「まだあるのか?」

着物だけでいくら飛んでいくのかわからないのに、さらにこれを言うのは気が引ける、が。
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