偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
「お免状の申請も勧められて、それが……その。
かなり、かかるんですが」

「かなりっていくらだ?
百万くらいか?」

軽くそれだけの額を口にし、彼は前菜の地鶏のグリルをぱくりと食べた。

「い、いえ!
十五万くらい、です」

「ふーん。
李亜はそれくらいで、遠慮するんだな」

くぃっ、と彼がグラスに残るシャンパンを飲み干す。

「しますよ、普通」

短大卒の、事務系同期の入社一年目の手取りがそれくらいだったはず。
やはり、それをお免状ごとき……というのはあれだけど、でもそれに出してください、なんて言うのは気が引ける。

「言っただろ、李亜の好きにしたらいい、って。
カードだってほとんど使ってないし。
たまに使ったかと思えば、ネットで本を買うくらい。
遠慮なんかすることはないんだぞ?」
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