偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
なんて彼は言っているが、あのあとの彼のペースはあきらかに速かった。

「もー、風呂いいわ……。
ねむ……」

グラスをテーブルの上に置き、またソファーに寝転んだ彼は、目をつぶってしまった。

「えっ、ちょっと、せめてベッドには行ってくださいよ!」

「……面倒くさい」

手を引っ張ったものの、簡単に払いのけられる。

「おやすみ、李亜……」

その声を最後に、すーすーと気持ちよさそうな寝息が響いてきた。

「ほんとに寝ちゃったんですか!?」

そーっと揺り起こしたものの。

「んーん」

ごろりと寝返りを打ち、クッションの間にあたまを突っ込んで起きそうにない。
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