偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
ひときわ盛大な拍手を送る新郎方の両親とは対照的に、私の両親は微妙な顔をしていた。
それはそうだろう、この披露宴会場の中で花婿が替え玉だと知っているのは本人と私を除き、彼らだけなんだから。
いや、鈴木氏(仮)の話によると新郎方の出席者はすべてエキストラらしいので、彼らは承知の上なのかもしれないが。
披露宴自体はつつがなく進んでいく。
ありがちな新郎新婦の、馴れ初めだとか生い立ちだとかのVTRをやんわりと断られたのは、このためだったのだとようやく気づいた。
「咲乃さん、おめでとう」
ワインサービスで各テーブルを回る。
「ありがとうございます」
「ねえ、彼って御津川社長に似てない?」
同僚女子社員の指摘で、びくりと身体が固まった。
「あー、私も思った!
まさか、本人とかないよね?」
「そ、そんなこと、ナイデスヨ……?」
つい、視線を泳がせた私を、鈴木氏(仮)がぐいっと抱き寄せた。
それはそうだろう、この披露宴会場の中で花婿が替え玉だと知っているのは本人と私を除き、彼らだけなんだから。
いや、鈴木氏(仮)の話によると新郎方の出席者はすべてエキストラらしいので、彼らは承知の上なのかもしれないが。
披露宴自体はつつがなく進んでいく。
ありがちな新郎新婦の、馴れ初めだとか生い立ちだとかのVTRをやんわりと断られたのは、このためだったのだとようやく気づいた。
「咲乃さん、おめでとう」
ワインサービスで各テーブルを回る。
「ありがとうございます」
「ねえ、彼って御津川社長に似てない?」
同僚女子社員の指摘で、びくりと身体が固まった。
「あー、私も思った!
まさか、本人とかないよね?」
「そ、そんなこと、ナイデスヨ……?」
つい、視線を泳がせた私を、鈴木氏(仮)がぐいっと抱き寄せた。