偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
最後まで伯父さんは感動しっぱなしで、良心が大変痛む。

「これで最後、と」

見渡した辺りには、もう誰も残っていない。

「のりきっ、た……」

気が抜けて、その場に座り込みそうになった。
でも最後の気力で控え室まで向かう。
両親には改めて連絡すると伝え、今日のところは帰ってもらった。

「今日はありがとうございました」

着替えたあと、改めて鈴木氏(仮)にお礼を言った。
彼がいなければ、式は中止だった。
それにどんな形にしろ、花嫁になりたいという私の願いは叶ったのだ。

「いや、いい。
お前の役に立ったんなら」

ふっ、と僅かに唇を緩ませた彼は、とても優しげだった。

「本当に助かりました。
このお礼はどうすれば……?」

無償で、なんてないことは私にだってわかる。
貯蓄のほとんどを騙し取られたので、どんなお礼ができるのかわからないが。
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