偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
気遣うように、それでいて少々小馬鹿にするように彼らからは視線を向けられた、が。

「いいえ。
それでこの先、どうなりそうなんですか?
気になりますので続けてください」

にっこりと笑って返せば、鼻白んで黙った。
なにも知らないただの庶民、と思っているんだろうが、そうはいくか。
こっちは伊達に、日本五大商社の営業統括部に勤めていたわけじゃない。
その頃だって経済、情勢、役に立ちそうな情報は片っ端からあたまに詰め込んだし、この先もその習慣を変える気はない。

「そういうわけなんで、続けてもらっていいですか?」

「じゃ、じゃあ……」

御津川氏は笑うのを我慢しているのか、肩がぷるぷると震えていた。

「見たか、あの顔。
ざまーみろ」

彼が去り、御津川氏はくすくすと笑っている。

「ずっとムカついてたんだよな、親のおかげで社長になれたのに威張ってて。
まあ、親のおかげといえば俺も同じだけどな」
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