偽りの花婿は花嫁に真の愛を誓う
「私たちと一緒に飲みませんか」

ちらりと彼女たちから向けられた視線は、あきらかに邪魔!と言っていた。

「悪いが、俺は誰とも飲む気がない。
今日は妻が一緒だしな」

彼女たちの腕を払い、隣に立った彼がさりげなく私の腰を抱く。

「ええーっ!」

当然、非難の声が上がった。
さらに御津川氏を取り戻すかのように私を押しのけ、また腕を絡ませる。

「別に奥様だって許してくれますよ。
……ね!」

承知しないとただじゃおかないわよ、との目にぶるりと身体が震えた。
はぁっと小さくため息をつき、一歩後ろに下がる。

「少しくらい、ひとりで大丈夫なので。
……どうぞ」

そのままくるりと後ろを向き、その場を去ろうとしたものの。
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