オフィスラブはじまってました
 なんだろう。

 柚月さんは、今のこの柚月さんベッタリな状態を変えたいと思ってたとか?

 実は私のこと、うざいと思ってたとかっ?

 私から遠ざかりたいとかっ?

 とドツボにハマりながら、ひなとは少しずつ柚月との距離を空けていく。

「おい、離れるな。
 危ないだろ」
と柚月は言ったが。

 ひなとの手をつかもうとしてやめた柚月は、前を向き、ただ歩みを遅らせる。

「柚月さんにはご迷惑だったかもですよね。
 ずっと頼りっぱなしで」

「いや、俺が勝手に世話を焼きたくなって焼いてただけだから」
と柚月は前を向いたまま言ってくる。

「そっちこそ迷惑じゃなかったのか。
 澄子さん、お前を一目見て、俺にちょうどいいと思って入居を勧めたとか言ってたが」

「え?
 そうなんですか?」
と言うと、柚月は黙った。
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