はつ恋。
――パンッ!


「あっ...ああ!!」

「うわ!やった!」

「すごいな。さすが、真谷」


実に9回目で真谷くんは熊を倒した。


「兄ちゃんおめでと」

「ありがとうございます」


真谷くんはおじさんから熊を受け取ると、毛並みを整え、あっちゃんに渡した。


「ほら」

「あ、ありがとう。さすが、柊希」

「敦子のわがままには慣れてるからな」


あっちゃんはぎこちなく微笑んだ。

本当はすごく

すごくすごく嬉しいんだよね。

私には分かるよ。

あっちゃんのその微笑みは

真谷くんの前でしか見られないから。


「あ~、やることやったし、お腹空いた~。なんか食べよ~。ねぇ、日奈子。日奈子は何食べたい?」

「そうだなぁ、私は...」


照れ隠しで小走りになるあっちゃんを必死に追いながら、私達はお好み焼きの屋台に移動した。


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