はつ恋。
2人きりになり、辺りの賑やかな笑い声が
鮮明に聞こえてくる。
少しだけ寂しくなってシュンとしていると、有馬くんの左手が私の右手に触れた。
「こっからはあの日の復習だな」
「うん...」
私達は離れないようにぎゅっと手を繋いであの場所まで向かった。
下駄がカラカラと鳴る。
鼻緒に当たる指の間が痛いけれど、そんなことは忘れてしまうくらい、穏やかで暖かで優しい時間が流れている。
左側から川のせせらぎが聞こえる。
きっと灯籠流しが始まったのだろう。
私達は立ち止まり、灯籠の行方を見つめた。
「うわぁ...きれい...」
「だな。すごく綺麗だ...」
淡いオレンジがさらに心をポカポカとさせる。
そして、徐々に徐々に羽が生えて地面から浮くようなそんな不思議なふわふわとした気持ちになる。
幻想的で
まるで夢を見ているかのような
そんな気がしてしまう。
でも、夢じゃないのは、
確かにここに感じるから。
大切な人の
吐息と
呼吸と
温もりを
心で感じて
全身に熱を送っているから。
「良かった。またここに来られて」
「ほんと、ありがと。また出逢ってくれて、ありがとな、日奈子」
「うん」
これ以上ない幸せを感じながら私達は再び歩きだした。
鮮明に聞こえてくる。
少しだけ寂しくなってシュンとしていると、有馬くんの左手が私の右手に触れた。
「こっからはあの日の復習だな」
「うん...」
私達は離れないようにぎゅっと手を繋いであの場所まで向かった。
下駄がカラカラと鳴る。
鼻緒に当たる指の間が痛いけれど、そんなことは忘れてしまうくらい、穏やかで暖かで優しい時間が流れている。
左側から川のせせらぎが聞こえる。
きっと灯籠流しが始まったのだろう。
私達は立ち止まり、灯籠の行方を見つめた。
「うわぁ...きれい...」
「だな。すごく綺麗だ...」
淡いオレンジがさらに心をポカポカとさせる。
そして、徐々に徐々に羽が生えて地面から浮くようなそんな不思議なふわふわとした気持ちになる。
幻想的で
まるで夢を見ているかのような
そんな気がしてしまう。
でも、夢じゃないのは、
確かにここに感じるから。
大切な人の
吐息と
呼吸と
温もりを
心で感じて
全身に熱を送っているから。
「良かった。またここに来られて」
「ほんと、ありがと。また出逢ってくれて、ありがとな、日奈子」
「うん」
これ以上ない幸せを感じながら私達は再び歩きだした。