はつ恋。
「日奈子ちゃん、見っけ」

「えっ?」


声の主はすぐに分かった。

私は咄嗟に振り向いた。


「目黒先輩、どうしてここに?」


目黒先輩が私の隣にしゃがみこむ。


「灯籠流しの写真撮ってて。そしたら日奈子ちゃんのこと見かけて。今1人だよね?ちょっと僕の撮影の手伝いしてくれる?」

「あっ、はい。でも、色々言われちゃうので、有馬くんが帰ってくるまでで」

「そう、だね。そう出来ればいいけど...」


胸騒ぎがした。

何かが起こりそうな

私が私でなくなってしまいそうな

そんな予感が...。


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