はつ恋。
「こっち来て」

「えっ、あっ、ちょっと...」


目黒先輩に半ば引きずられるようにして林の中に入っていく。


「先輩!あの、先輩っ!」


途中で下駄が脱げても構わず先輩は進む。

木の枝や小石を踏んで足の裏がジンジンと痛い。

このままじゃいけない。

そう思って私はなんとか振り払おうとしたけれど、結局無理だった。

そして、いつの間にか境内から遠く離れた茂みの中に身体を押し倒された。


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