可愛くないから、キミがいい【完】






集合場所に関しては、いいよ、と努めて素っ気ない声で、了承しておいた。



明日の洋服も髪型もお風呂あがりにすでに決めてある。別に和泉しゅうと約束していたから特別に早く決めたわけじゃない。私は、基本的に前日に全部お化粧以外の準備をすませるタイプだ。


全然天使扱いしてくれない男の子とのデートで、天使な格好をするのはもったいない気がしたけれど、どうせなら開き直って、明日くらい、めいいっぱい自分の好きな格好をすることにした。


部屋には最近買ったばかりの可愛いフレア素材のワンピースがすでにハンガーにつるされている。

髪型も、あんまりいつもはやらないけれど、
玉ねぎヘアにしようと考えていた。



『広野』


束の間、思考を巡らせていたら携帯越しに、ちっともクリアじゃない和泉しゅうの声が届く。


「なに、」と返事をしたら、予想以上に感じの悪いトーンになってしまい。

和泉しゅう相手でもさすがにちょっとだけ反省しかけていたら、微かだけど、鼓膜にムカつく笑い声が届いたので、やっぱり反省するのはやめておいた。






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