可愛くないから、キミがいい【完】
「ちょっと!」
「お前にとって、エスコートは大事なんだろ」
うらやましがられる態度として、私が想像していたのはそういうことじゃない。
包まれるような繋がり方が、いつの間にか、指が絡むようなものに変わる。全然大きさの違う手がぴったりと重なる。
触れないでほしいのに、触れていて、最悪だ。
お互いに、きっと、ウンザリした気持ちが生まれている。
振りほどこうと思ったら、別に振りほどけるほどの力で、強引というよりは、渋々という感じ。
渋々繋いで、渋々、繋がれている。
「……嫌なくせに」
「別に。もうなんか、今の広野ならどうでもいい。初めて会った時だったら、絶対なしだけど」
「みゆは、嫌だから」