先生がいてくれるなら②【完】
ツリーを買った後はクリスマスソングの生演奏を聴いたり、飲食ブースでホットココアを飲んだり……。
滅多にない、先生とのお外デート。
とても、とても、楽しい。
私、きっと頬が緩みっぱなし。
先生もいつもよりずっと楽しそうな顔してる。
クリスマスもお家デートで良い、なんて言ったけど、やっぱりこうやって普通のカップルがするような “普通のデート” と言うのも、とても楽しいなって思う。
なんとなく意地張って “外じゃなくて良い” って思ってたけど……先生は私自身も気付いていない本心を見抜いていたのかな、と少し申し訳なく思ってしまう。
先生の方を仰ぎ見ると、先生は「ん?」ってちょっと小首を傾げた。
「あのね、……やっぱりたまにはお外デートも楽しいな、って思って」
「うん、そうだな」
「先生、ありがとうございます」
「なに、急に改まって」
「ごめんなさい。やっぱりお外デート、楽しいです」
私が素直にそう告げると、先生はブルーグレーの瞳を細めて「それは良かった」と言ってふわっと笑った。