先生がいてくれるなら②【完】
覚束ない足取りで教室を後にする。
早く病院へ向かいたいと思う気持ちと、やっぱり怖くてこのまま学校にとどまりたいと思う気持ちとが交錯する。
体調不良も手伝って、足がもつれて前に進まない。
気を付けなきゃ階段から落ちそうだな。
色んな人に迷惑をかけちゃうから、ホントに気を付けないと……と思っていると、私の腕を誰かがグイッと掴んだ。
「椿……」
「心配だから、昇降口まで送る。ほら、階段だから気を付けて」
「ごめん……授業中なのに……」
「気にしないで。それより、大丈夫? 一人で帰れる?」
「ん、大丈夫、……遠回りだけどバスで帰るから」
「それなら良いけど、無理しちゃだめだよ?」
「うん、ありがと、椿」
大丈夫、最悪、本当に具合が悪くなっても今から行く場所は病院だし……とは椿には言えないけれど。
私は椿にお礼を言って、ヨロヨロと学校を後にした。