身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
たった一週間なのに、彼のマンションがとても懐かしく思えた。

リビングのソファに隣り合って座る。

口火を切ったのは菖悟さんだった。

「遅くなってすまなかった。だが、紗衣が俺から離れたがっている原因を取り除かなければ、無理やり連れ戻しても苦しめるだけだと思ったんだ」

あの日彼がただ一言「わかった」と口にして電話を切ったのは、それが理由だった。

私はそれを、彼があっさり別れを受け入れたと思い込んでいたのだ。

「俺はおまえをほかの男にやるつもりはないからな」

強い眼差しで射貫かれ、私は声を震わせる。

「ごめんなさい……」

それなのに、私は彼を川嶺さまに譲ろうとした。

「どうして紗衣は自分の幸せから逃げようとするんだ? 俺がおまえを幸せにすると言っただろう?」

私の心を開くように、菖悟さんは優しく問いかけた。

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