身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
「リクエストは? 俺が作ってやるよ」

菖悟さんは笑いながらキッチンに向かった。

なんだか私はいつも彼に食事の心配をしてもらっている気がする。

そう思うと、とてもいたたまれなくなった。

「自分でなんとかします…」

「遠慮するな。その代わり、食べたら一週間分抱くからな。手加減する気はないから覚悟しろ」

けれどいきなり甘く囁かれ、私はわなないた。

「今そんなことを言われたら、もう食べられる気がしません…」

羞恥に顔を背けた私に、菖悟さんは声を上げて笑う。

「いっぱい食べて、いっぱい食べさせろよ?」

菖悟さんは身を屈め、悪戯するみたいに私の頬を舐め上げた。

私はその場で飛び上がる。

「しょ、菖悟さん……っ」

上機嫌でキッチンに立った菖悟さんに、私はパニックになる。

そしてその夜は本当に一晩中彼に愛を注がれたのだった。


< 143 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop