その手をつかんで
交際することで、周囲から様々な反応を受ける。

私の両親にも伝えた。結婚前提でお付き合いを始めたと話すと、母も父もビックリした。

結婚はまだまだ先だと思っていたようだ。父には、転職したばかりなのに大丈夫なのかと仕事の心配をされた。

真面目な父らしい心配だが、いろんなことに安心してもらうため近々蓮斗さんと帰省する予定。


ある日の朝、専務室のソファで蓮斗さんと並んでコーヒーを飲む。設置されているコーヒーサーバーからカップに注ぐだけではあるが、いつも蓮斗さんが用意してくれる。

社長室にも同様のコーヒーサーバーがあり、業者が毎日手入れをしているそうだ。

ひと口飲んで、カップをテーブルに置いた彼は、私の髪を撫でる。これは毎朝の日課になりそう。


「明日花の家に行くのは再来週だけど、その前にお願いがある」

「何でしょうか?」

「来週、毎年行われている懇親パーティーが予定されている。そのパーティーに明日花も出席してもらいたい」

「私もですか?」


話を詳しく聞くと、いわゆる忘年会みたいなものだという。蓮斗さんも瑠奈も成人してからは毎年出席しているそうだ。

今年私を連れていく目的は……。
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