その手をつかんで
でも、大変なことばかりではない。楽しいこともあるはず。ふたりで歩いていく未来のために、蓮斗さんの気持ちに寄り添いたい。

それぞれがバラバラになってまた挨拶に回る中、蓮斗さんと私はひとまず喉を潤した。彼は時間を確認して、顔をしかめた。


「あと一時間もあるのか……」

「涼輔さんも言ってましたけど、我慢ですよ。でも……私を選んだことで今日は大変な思いをしているのかと……あの、後悔していないですか?」


私の言葉に蓮斗さんは目を見開いた、


「えっ? 後悔なんかしてないよ。今日だって、何度も明日花を選んで良かったと思った。もし、俺の態度が不安にさせていたならごめん!」

「いえ、後悔していないなら、いいんですよ。ただ相手が私でなくて、例えばゆかりさんだったら、周りから祝福されたんじゃないかなと思ってしまって……」


蓮斗さんは持っていたグラスを近くのテーブルに置いて、私の両手を握る。

真っ直ぐと見つめられて、胸が高鳴った。


「明日花だから、俺は嬉しいんだよ? 明日花だから皆に婚約者として、紹介したい。大変なことは、明日花がいてくれるだけで吹き飛ぶよ。絶対に俺から離れないで」 
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