その手をつかんで
そろそろ蓮斗さんが来るかなと待ってはいたのだけど……。

「お疲れ様」と杉田くんの前に座る。食事を終えて、コーヒーを飲んでいた杉田くんが、私の分のコーヒーを差し出した。


「今、時間平気だった?」

「うん。どうしたの? 何か気になる点でもあった?」

「ううん、いつもと変わらず美味しくて、満足出来たよ。野崎さんのメニュー、評判いいよね」

「ありがとう。おかげさまで利用者も増えているの」


外で食べるより、美味しくて、安いということで、利用する人が多くなった。

私が考案したメニューが受け入れられなかったら、どうしようと不安を抱いていた。まだ一か月分だけだから、物珍しくて利用しているのかもしれないけど、好評と聞いて胸を撫で下ろす。

利用者が定着してくれるといいな。  


「今月のメニューも工夫されていて、部内でも楽しみと話題になっているよ」

「ほんと? 良かったー」

「見せ方もうまいよね。写真、野崎さんが撮っているんでしょ?」

「うん、そうなの。食べ物を撮るのは、得意なんだ」
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