オオカミ社長の求愛から逃げられません!

「それと、三日月堂の件は、俺が手配しておいたから心配しなくていい。すぐに再開できるだろう」
「本当ですか? ありがとうございます。それと、あの、相談しなくてごめんなさい」
「ううん、里香が俺に心配かけたくないって気持ちはわかってる。だけど今度からはどんな些細なことでも言ってほしい。里香の悩みも不安も喜びも幸せも、俺に半分に担わせて」

優しく私を見つめながら、ニッと笑う。彼のその顔に何度もときめいてしまう。

彼には与えてもらってばかりで、愛されるばかりで。そんな彼に私も幸せを与えられる存在になりたいと、切に思う。

「あの、晴くん? ここを出る前にいいましたよね? 続き、してもいいかって」
「あぁ、もちろん覚えているよ。あの時はこんなことになるとは思ってなくて、帰ったら思いっきり里香を抱きしめて、キスして、俺のものにするつもりでいた。でも、里香はまだ動揺してる。さすがにそんな里香を抱くことはできないよ」

そう言う晴くんの前で、小さくかぶりを振る。

「私、晴くんのこともっと知りたいです。近づきたいです」
「里香?」
「確かにすごく怖かった。でも今は目の前にいる晴くんと繋がりたい気持ちの方が上回っています。ダメですか?」

覗き込むように言えば、晴くんは困ったように目を泳がせていた。

どんなときも冷静な晴くんが少し動揺している。女性からこんなこと言うのは、ダメだったのかな。

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