オオカミ社長の求愛から逃げられません!
「しかも八神社長、プライベートジェットで駆けつけてくれたんでしょ?」
「そうみたいですね」
「すごいわねー、さすが。もうハリウッドスターばりじゃない!」
杉本さんは、思い出して興奮している模様。
晴くんがいかにすごい人かはこの件でよくわかった。同時に、愛情深くて、私を心から愛してくれているということも。こんなに幸せでいいのかと、怖くなる。
「で、結婚式はいつなの?」
「それが、具体的にはまだ」
「あらそうなの」
実を言うとまだ晴くんのお父さんにきちんと挨拶できていない。来週一緒に食事をすることになってはいるけど、正直不安だ。晴くんは大丈夫だって言っていたけど……。
「みんなー、揃ってるかな?」
そこに店長が現れた。中央に立った店長にみんなの視線が集まる。
「開店の前に、ちょっと紹介したい人がいるんだけどいいかな?」
杉本さんが途端に、誰誰? とソワソワし始める。折原くんはどうでもよさそうで、憮然と隅の方に立っている。
「西園寺さん、来て」
そうこうしていると奥から三日月堂の制服を着た西園寺さんが出てきた。髪を一つに結び、帽子もきちんとかぶっている。それを見て思わずふふっと笑ってしまった。