オオカミ社長の求愛から逃げられません!
「さっき店で見かけたときも思ったけど、君の笑顔を見てると心が和む。それに反応が素直で擦れてない。今まで出会ったことのない女性だ」
「えっと……」
急に真面目な顔をして、どうしたんだろう。
「実は今日は、西園寺家の御嬢さんと見合いだったんだ。でも親が決めたもので俺はずっと気が乗らなかった。そんな時、君が目にとまった。笑顔が可愛いと思った。あの男の子に対する姿にも心惹かれた。世の中にはこんな優しい目をする人がいるんだって」
「そんな……大袈裟です」
「こんなことに巻き込んで悪かったと思ってる。でも俺はあの一瞬で、君に惚れたんだと思う。親父に言ったことも本心だ。だからこのまま本当に結婚しないか?」
「えぇ!? そ、そんなお互いよく知らないのに……それに身分が違いすぎます」
「社長令嬢だお嬢様だっていうのはもうお腹一杯なんだ。君みたいな素朴な子がいい」
「で、でも……」
私はド庶民。学歴も家柄もどれも普通だ。そんな私が八神社長と釣り合うはずがない。
「俺と結婚したら、たくさん幻の和菓子食べられるよ?」
「うっ……それは」
「それとも、俺じゃ役不足かな?」
「そ、そういうわけでは……!」