オオカミ社長の求愛から逃げられません!


「で、どうするの? 返事はしたの?」

三日月堂に戻ると、私の帰りを待ち構えていた杉本さんに連行されスタッフルームで誘導尋問を受ける。

杉本さんは私のせいでお昼がまだだったらしく、こんな時間からおにぎりを頬張っている。

それなのにも関わらず、恨み言をいう訳でもなく、おにぎりと私を交互に見やり質問を続けた。

「もちろんOKしたのよね?」
「いえ、まだハッキリとは……向こうが勝手に言ってるだけですから」
「受けるのよね!? ていうか、絶対受けてよね!」
「ど、どうして杉本さんがそんなに必死なんですか。私は、いまだに信じられないし、だいたい好きでもないし、ほぼ初対面だし……」

自分で言いながら、さらに訳がわからなくなる。

なぜ私なんだろう……? 何か裏でもあるのかな。

「好きな気持ちなんて後からついてくるって。ていうかあの美貌を前にして、まだそんなこと言う里香ちゃんが信じられないわー。私だったら即効OKするよ。あ~あ、いいなぁ里香ちゃん」

いいのかな……。私にはよくわからない。

今のままでも十分幸せだし、それに恋だ愛だっていうのは正直苦手。だって、傷つく方が多いから。それならしないほうがましだと思う私がおかしいのかな。

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