オオカミ社長の求愛から逃げられません!


そうかと思えば、悠太がとんでもないことを言い出した。

「あの、上がっていきます? うち狭いですけど」
「な、何言ってるのよ悠太!」

慌てて口を塞ぐ。うちに上げるなんて絶対にダメだ。お父さんもお母さんも卒倒してしまう。
だけど八神社長は何を思ったのか、ニコリと上品な笑みを浮かべた。

「じゃあ少しだけ」
「あの、冗談ですから。お忙しいでしょうしどうぞお帰りくだ……」
「せっかくだからご挨拶させてよ」

ご挨拶って……。まさか結婚したいとか言わないよね。

あぁもう、平穏だった日常がどんどん崩れていく。

だが言い出したら聞かない八神社長。目で私を急かす。

これが社長だからなのか、それとも彼の元々の性格なのかわからないが、観念せざるを得なくなり、仕方なく上げることに。



< 33 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop