オオカミ社長の求愛から逃げられません!
20時になり、いつものようにお店を後にする。
街の灯りはまだ煌々とついているが、それとは裏腹に私の心は灰色がかっていた。色んなことが重なり、精神的に疲弊している。西園寺さんのことといい、雅樹のことといい。特に雅樹には会いたくなかった。
彼とは高校三年生の時に少しだけ付き合っていた。クラスでも目立つ人で、いつも友達に囲まれていた。そんな彼がなぜか地味な私に目を付け、付き合わない? と言ってきたのだ。こんな私を好きになってくれただけで嬉しくて思わずOKした。
だけど一緒に帰ったり遊んだりしているうちに、彼が気質の荒い人だと知った。暴言を吐かれたり、ちょっと気に食わないことがあったら怒鳴ったり。私は嫌われたくない一心で、彼の機嫌をいつも伺って、ニコニコを嘘の笑みを張り付けていた。
そんなある時、雅樹に他にも彼女がいることを、彼のSNSを見て知った。