オオカミ社長の求愛から逃げられません!
肩を掴まれ、思わず振り払う。
「なんだよ。そんなに拒否んなよ」
「ご、ごめんなさい」
「相変わらずごめんなさいが好きだなー、里香は」
ケラケラと笑う声が耳に着く。やだ、一秒たりとも耳に入れたくない。早く立ち去りたいのに足が動かない。
「俺、昼間一緒にいたあいつと結婚する予定なんだけどさー、ちょっと気が強くて手に負えない時があるんだよな。やっぱ俺には里香みたいな従順な子がいいかもって思ったわけ」
何勝手なこと言ってるの? 私たちはとっくの昔に終わったでしょ? たった数か月付き合っただけじゃない。
「なぁここら辺で安くて美味い店ない? そこのベリヒルは高いとこばっかだろー?」
再び馴れ馴れしく肩を抱かれ、ゾッと鳥肌が立った。
「あの、離して」
「は? なんでだよ」
「い、嫌だから……」