オオカミ社長の求愛から逃げられません!


「あの、すみません。べらべらと一人でしゃべっちゃって」
「ううん、里香が自分のこと話してくれて嬉しいよ」

優しい眼差しでのぞき込まれ、キュンとしてしまう。男の人ってこんなに優しくて暖かいんだ。守られている感じがする。

「彼は愛されたいばかりで、人を愛するってことを知らなかったんだろうね」

そう言われればそうなのかもしれない。それに雅樹は自己顕示欲が強かった。クラス内でも認められたい、目立ちたいという行動が多かった気がする。

「里香が悪いとか恋愛が下手ってわけじゃない。ただ合わなかっただけだよ。だけどもう心配いらないよ。俺は愛されるより愛したい方だから」
「えっ?」
「これからは、俺に黙って愛されていればいい」

面と向かってそんなこと言われたら、この火照る顔を隠しきれない。きっと自分でもビックリするくらい真っ赤だろう。

「そんなに照れられると伝染しそうなんだけど」
「だ、だってそんなこと言われ慣れていないので……」
「参ったなぁー」

晴くんは額に手を当て天井を仰いでいる。え? 参ったって? キョトンとしていると、晴くんはため息と一緒に吐き出すように言った。

「今すぐ思いっきり抱きしめて、キスして、全部俺のものにしちゃいたい」

ぜ、全部って……! 全部? ていうか、心の準備ができていません!


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