オオカミ社長の求愛から逃げられません!
「あはは、そんな百面相しなくても大丈夫だよ。心の声が漏れただけで、本当にどうこうしようってわけじゃないから」
「そ、そうですか」
「いつかそうできたらいいなって願望」
またそんなことを……。晴くんといると心臓が壊れてしまいそう。それなのに晴くんは余裕そうな笑みを浮かべている。大人だなぁ。
そういえばさっきちょっと抱きしめられたとき、晴くんの身体が逞しくて、案外筋肉質だって知った。スーツの上からでもそれがわかってしまった。どこをとっても完璧すぎる彼。今こうやって一緒にいることすら、恐れ多い。
「そういえば、ご飯食べた?」
「いえ、まだです」
「何か頼む? それか食べに行く?」
「あの、どちらでも」
「お寿司が好きなら、行きつけの板前を呼ぶけど」
「い、板前さんを呼ぶ!?」
そんなことできるの? しかもこんな急に呼んで来られるものなの? 庶民にはわからない感覚だ。