オオカミ社長の求愛から逃げられません!
「なるほど~それでか」
「すみません、ご迷惑をおかけして」
「いや、うちは大丈夫だけど、里香ちゃんが心配だよ」
店長が、顎に手を当て眉根を寄せている。
確かに、またこの前みたいに待ち伏せされたら……。あの時はたまたま晴くんが通りかかったからよかったけど、いつも守ってくれるわけじゃない。
「里香ちゃん、しばらく休まない?」
すると店長が言いづらそうに切り出した。
「休むって、そんな……!」
「もしストーカーに豹変したりしたら大変だよ」
それを聞いてぞっとした。確かにないとは言い切れない。次はナイフや武器をちらつかされたらと思うと足がすくむ。
「私もそれがいいと思う」
「でもただでさえ人手不足なのに、私が休んだら、」
「そこは店長がなんとかするでしょ。こう言っているわけだし」
「でも……」
「ちゃんと八神社長にも相談して、ほとぼりが冷めるまでしばらくお休みする方がいいと思う。万が一里香ちゃんに何かあったら私……」
杉本さんが声を詰まらせながら言う。すごく心配させているんだと思ったら、途端に申し訳ない気持ちになった。