オオカミ社長の求愛から逃げられません!


家に帰るとすぐ、杉本さんに言われた通り晴くんにメールで事の経緯を連絡した。こんな些細なことで心配かけたくないけど、一応付き合っているわけだし、ちゃんと説明しておこうと。

連絡して数分後。仕事に行っている両親の代わりに夕飯の支度をしようとしていたところに、電話が鳴り響いた。出ると、晴くんの切羽詰まったような声が聞こえてきた。

「里香!? 大丈夫か?」

いきなり大きな声で言われ、思わずスマホを耳から離してしまった。と、同時におかしくなってふふっと笑ってしまった。

「大丈夫ですよ。何かされたわけじゃないし。心配かけてすみません」
「すごく心配した。寿命縮むかと思った」
「そんな、大袈裟な」

だけどこんな風に、自分のことのように心配してくれる人がいるって、ちょっと嬉しいかも。

「今家? 一人?」
「はい、そうですけど」
「あのさ、里香。俺この短時間で考えたんだけど——」
「ん?」
「うちにこないか? 日中は一人だろ? うちのマンションならセキュリティーもしっかりしてるし、常時誰かいる。戸惑うかもしれないが、このままじゃ気が気じゃない。頼む」

電話口で懇願され、返答に迷う。それはつまり、一緒に住むってことだよね。どうしよう……いきなり同居だなんて。

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