オオカミ社長の求愛から逃げられません!


「寝てるか。おやすみ」

こ、これはまずい。ダメだ、出ちゃう。

「くしゅんっ」

堪えきれず、思いっきりくしゃみをしてしまった。

「里香?」

寝たふりしてるのがバレた? 恐る恐る視線だけ後ろに向けると、こっちを見る晴くんと思いっきり目が合ってしまった。

「あ、起きてた」
「……ね、眠れなくて」

心臓がバクバクしすぎてどうにかなりそう。しかもお風呂上りの晴くんはちょっと幼く見えて、いつもと違う晴くんに益々ドキドキする。きっと普段横に流している髪が濡れて前におりてきているからだろう。

「そんなに警戒しないでよ」
「そう言われましても……」

ベッドに二人きり。警戒しないはずがない。だけど、晴くんにならいいかな、なんて思い始めている。

恋心というものはこんなにも単純なものなのだろうか。それとも、私が簡単に落ちすぎなのか。もうこうなったら、解明不可能。

「里香、もう少し真ん中おいでよ」
「は、はい……」

このまま抱かれちゃうの? そんな妄想ばかりが頭を占拠していて、彼の顔が見れない。


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