オオカミ社長の求愛から逃げられません!
『IPアドレスから、相手の番号とかも割り出せるの?』
『できると思います』
『さすが折原くん。頼りにしてるね。折原くんしかいないの』
張り切ってそう言えば、電話口でゴホゴホとむせ込む音がした。あれ、どうしちゃったんだろう?
『まぁそういうわけなんで。何かわかったらまた連絡します。証拠掴んで警察に突き出してやりましょう』
心強い言葉にホッと安堵する。三日月堂を取り戻すために私も頑張らなきゃ。
そんな出来事から3日後。
晴くんがいない夜にも少し慣れてきた頃だった。思いがけない人物が私を訪ねてきた。
「ど、どうしたんですか?」
「退屈だから来ちゃった」
そう言って私にワインボトルを掲げて見せるのは、西園寺さん。まさか部屋まで訪ねてくるなんて。というか、どうして部屋を知っているんだろう。同じマンションだと簡単にわかってしまうものなのだろうか。