お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

ギクッとしたのは否めない。たしかに幸人と鉢合わせしたときに晴臣はそう言ったが、それはあの場を収めるための発言。本物の恋人にはなったが、プロポーズされたわけではない。

わずかに目を泳がせてしまい、急いで気持ちを立てなおす。


「幸人には関係ないでしょ」


なんとか強気に言ってのけた。


「関係あるよ。俺だって果歩にプロポーズしてるんだから」
「私たちはもう終わったじゃない」


それも半年も前に。自然消滅のような曖昧な終わり方ではなく、きっちり清算している。


「じゃあ、手切れ金」
「……え?」
「それを用意したら関係ないって認めてあげるよ」


幸人は腕を組んで椅子にふんぞり返った。
ぞんざいな言動を前にして言葉がすぐに出てこない。結婚に承諾しなければ手切れ金だなんて、馬鹿げているにもほどがある。

< 118 / 151 >

この作品をシェア

pagetop