お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

「それができないなら、そうだな……」


宙に目線を彷徨わせ、少しだけ考えるようなそぶりをして再び果歩を見る。


「この前会ったナナセファニチャーの社長さんにでも話してみようかな」
「ちょっとなに言ってるのよ」


どうしてここで晴臣が出てくるのか。


「俺から果歩を奪った代償を払ってもらうってのもいいね」
「なっ……」


理論が破たんし、話がどんどんおかしな方向に進んでいく。
奪うもなにも幸人とはとっくの昔に終わった関係。代償を求めるのはお門違いだ。


「有名な会社の社長なら、きっとドーンと払ってくれるかもしれないな。っていうかさ、本気でアイツと結婚できると思ってる? 俺たちみたいな一般人と釣り合うと思う?」


椅子の背もたれに預けていた体を起こし、カウンターに両肘を突いて果歩の目の奥を覗き込むようにする。
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