お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
「祖母が手術する決心さえしてくれればいいんです。一度会ってくださるだけでいいので、私の結婚相手として振る舞ってほしいんです」
文代から今回の話を持ちかけられた後に祖母が緊急入院し、手術する、しないの話が勃発。無茶苦茶なお願いを誰かに頼む以外に道がなくなった。ほかに頼める人はおらず、晴臣に一縷の望みを託してここまで来たのだ。
「なるほど。おばあ様に手術を決意させるためにね」
「このまま放置しておくと命を脅かされる危険もあるんです」
だからなんとしても手術を受けさせたい。果歩は必死だった。
手術を決意してくれれば、それ以上は望まない。体調が落ち着いたら、別れたと打ち明ければいいだろう。男と女の間にはなにが起こるかわからないものだから、祖母だってそれで納得してくれるはず。
晴臣が考えたのはものの数秒だった。
「わかった。人の命がかかっているんじゃ放っておくわけにはいかないね。キミと〝結婚〟するよ」
文代の言っていた通り、人柄がとてもいいらしい。意外にもあっさり承諾を得られた。