ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
「曲げた針金がこう、こんな風に組み合わさって、ここで束ねて持ち手を作るんです。泡立てるのに時間がかかるから、あまり重くない方がいいんですよね」

「ふむふむ、なるほどな。この束で卵をかき混ぜることによって、楽に泡を作ることができるってことか。面白いもんだな」

 エリナの書くホイッパー、つまり泡立て器の絵に興味津々なのは、武器屋のストーンだ。ドワーフの特性で、金属製の道具にとても興味を持つためである。

「この道具があれば、エリナちゃんの言う『スポンジケーキ』が作れるのね」

 そして、もちろんケーキ屋のメルダも興味深い様子で「わたし、そのケーキが食べてみたいわ! ねえ、エリナちゃん、できたら味見をさせてくれないかしら? お願いよ、うちのお菓子を好きなだけ食べていいから。ね? いいでしょ?」とぐいぐい迫ってくる。

「お父さん、そのホイッパーをエリナちゃんのためにすぐに作ってちょうだい! わたし、そのスポンジケーキというものを見てみたいのよ」

「ええと、黄身と白身と別に泡立てたいから、ホイッパーは2本以上あるといいな……」

「ですって! さあ、お父さん」

「メルダ……お前は、ケーキのこととなると目の色が変わるのう……」

「そう言うお父さんだって、初めて見る道具を作ってみたいって顔をしてるじゃないの」

「否定はせんぞ」

 ドワーフの武器屋はにやりと笑い「こいつを預からせてもらうぞ」とホイッパーの描かれた絵をしまい込んだ。

 というわけで、やる気満々のドワーフ親子の熱意に押されて、スポンジケーキ作りプロジェクトが開始されたのである。
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