ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜2
「エリナ、図書室はこっちだよ」

「……ありがとうございます」

『ほっぺたごはん粒事件』で乙女心が傷ついてしまい、ちょっぴり口を尖らせるエリナを、フランセス王太子が図書室へと案内した。後ろからはぞろぞろと多すぎる保護者(ギルバート、サランティーナ、そしてもちろんルディ)がついてくる。
 セガルス国王は残念ながら、午後の執務に励んでいる。

「エリナは読み書きには困っていないし、計算も得意なんだ」

 ルディが、祖父と母に言った。

「おそらく、文官レベルの計算力……いや、それ以上の力がある。それなのに」

 ルディは、王宮の図書室に通されて「うわあ、ひろーい! たくさんの本がありますね」と驚くエリナを見た。

「それほど賢いのに、エリナにはスカイヴェン国やその周辺の地理についての知識はあまりない。というか、ほとんど知らないのだ」

「地理を知らない?」

「そうだ。最近、ようやく簡単な地名を覚え始めたが、仕事が忙しくて王都から滅多に出ないこともあって、なかなか覚えられないようだ」

「そうなのね。あの子はどんな育てられ方をしたのかしら? まさか、どこかに閉じ込められていたとか?」

「いや、それにしては他人とのコミニュケーション力がありすぎるな。警戒心が強い割にはあっという間に市場の人々と仲良くなったし、客商売も最初からコツを飲み込んでいた」

 長年、バイト生活をしてきたエリナなのだ。社会人としてのスキルもきちんと身についている。ファミリーレストランで長く働いているため、飲食店でのお仕事スキルは高い。
< 97 / 204 >

この作品をシェア

pagetop