転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです(汗)
馬車内では、お茶の誘いを断ったことについて説教せずにいられなかったエマだが、買ったばかりの本を開いたレミリアに丸っきり無視されてしまった。
「レミリア様、私の話を聞いてください」
「うるさい注意は聞きたくないわ」
「お待ちください!」
玄関ホールを抜けて、レミリアが足早にリビングに入る。
それをエマが追いかけていた。
豪華な調度類が置かれた広いリビングには若いメイドがひとりいて、庭で摘んだピンクのバラを花瓶に生けていた。
「お嬢様、エマさん、お帰りなさいませ」
笑顔で挨拶してくれた彼女にまとわりつくように、白い綿毛のかたまりがフワフワと浮いている。
綿飴に短い四肢と尻尾、顔がついたようなこの生き物は綿犬と言い、伯爵家のペットだ。
名前はポッピィちゃん。
大人の頭ほどの大きさで、エマが雇われる前から飼われている。
ポッピィちゃんは「ク~ン」と甘えた声をだしてメイドの顔にすり寄っていた。
実に愛らしい見た目なのだが、双子令嬢と美人なメイドにしか懐かず、エマが抱こうとしたら歯を剥きだされたことがある。
どうも、女性の好みにうるさいようだ。
「レミリア様、私の話を聞いてください」
「うるさい注意は聞きたくないわ」
「お待ちください!」
玄関ホールを抜けて、レミリアが足早にリビングに入る。
それをエマが追いかけていた。
豪華な調度類が置かれた広いリビングには若いメイドがひとりいて、庭で摘んだピンクのバラを花瓶に生けていた。
「お嬢様、エマさん、お帰りなさいませ」
笑顔で挨拶してくれた彼女にまとわりつくように、白い綿毛のかたまりがフワフワと浮いている。
綿飴に短い四肢と尻尾、顔がついたようなこの生き物は綿犬と言い、伯爵家のペットだ。
名前はポッピィちゃん。
大人の頭ほどの大きさで、エマが雇われる前から飼われている。
ポッピィちゃんは「ク~ン」と甘えた声をだしてメイドの顔にすり寄っていた。
実に愛らしい見た目なのだが、双子令嬢と美人なメイドにしか懐かず、エマが抱こうとしたら歯を剥きだされたことがある。
どうも、女性の好みにうるさいようだ。