平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
ふと、リズはその下に、別れたジェドの姿を見つけた。

「うわぁ……移動中なのに、もう人があんなに集まってる」

下を横切っていく彼を、貴族の男女が囲んでいた。

にこやかに話しをしているジェドは、普段の鬼上司とは思えないくらいに貴族感が溢れている。綺麗な女性と並んでいて絵になった。

「やっぱり、どう考えても、私が恋人役なんて無理があるわよねぇ……」

身から溢れるオーラが違っていると思う。伯爵である彼や、そこにいる令嬢たちと比べると、庶民で、平凡で、あまりにも何もかも違いすぎた。

そもそも、ただのふりなのに、意識する方がお門違いだろう。

昨日はドキドキされっぱなしだったが、あれは周りに「恋人です」と見せつける必要があったからだ。さっきだって、普通に仕事の話だった。

「団長様が私を本気で相手にするなんて、ないもの」

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