平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「つまり、今のところジェドだけがそうなのだ。だから、誰もが早く結婚を、後継者をと望んでいるところでもある」

「団長様だけ……?」

「不思議なことだが、白獣はどんなに狂暴な野良だろうが、最終的にはグレインベルトの領主、またはその正当なる後継者の意思に従う。引退した前グレイソン伯爵は、交流は取れど、全部の白獣を完全に従わせることは、もうできないらしい」

幼獣を抱き直したニコラスが、リズへそう補足する。

グレインベルトの領主は、白獣と人間の共存をたもってくれているかけ橋だ。それがなくなれば、白獣は人にとって脅威になる。

「それは、他国にとっても同じことなのです」

エドモンドは、歩きながら手振りを交えて教えた。

「もし今のジェド団長に何かあれば、白獣が暴走した場合に止められる人間がいなくなってしまう。これまで血筋が絶えたことはありませんので、未知の可能性を思って恐れている者たちもいるのです」

ウェルキンス王国の長い歴史の中で、グレインベルトに生息している白獣の暴走は何度か見られたことでもあるらしい。

そのたび、グレインベルトの領主である当時の〝グレイソン伯爵〟が止めた。

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