平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
一人で出歩いている時に、接触される可能性は全く考えていなかった。だって、自分はこんなにも魅力がない平凡な女の子なのだ。彼女たちの圧勝だろう。

そう考えていると、ニコラスが得意げに言う。

「俺は大親友だからな。ジェドの愛する人の心配を思っての配慮も、分かっとるぞ」

王子らしい口調と表情をしているが、幼獣をなでなでしているせいで、全く威厳がない。生真面目なエドモンドが黙って見ている。

「貴族の結婚は、婚約に関しても面倒な手続きが多いからな。でも安心しろ、特別な立ち場にあるグレイソン伯爵ともなると、陛下が家臣の前で認めて印を押せば、すぐに婚約は成立だ」

それはまずい。これは調査を誰にも不審がられず進めるための〝未来の婚約者〟という設定であって、自分はただの恋人役であるのだ。

けれど、まだ任務は続行中である。

リズは何も言えなくて困った。あとでタイミングを見計らって、殿下には事実を打ち明けた方がいいのかもしれない……。

「みゃう!」

深く考え込もうとしたところで、愛らしく呼ばれて気がそれる。

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